気象予報士の河津(@makotokawazu)です。
きょうで東日本大震災から6年が経ちました。あの日を境に日本も日本に住む私たちも大きな変化があり、大きく変化せざるを得ませんでした。これからも起こった出来事を見つめなおし、反省し、前に進んでいくことが必要なのだと改めて考え直すきっかけの日になっていくのだと思います。

予測精度が向上する様です


さて、気象庁も日々の天気予報の中で反省を繰り返し、精度を高めています。スーパーコンピュータの予測の改良を行なう中で、台風や降水の予測精度が向上したそうです。
http://www.jma.go.jp/jma/press/1703/06a/20170306_nwp_h28.html

台風に関しては、進路の予測のブレが小さくなったそうです。台風の予測には「アンサンブル予報」という手法が使われています。専門的な話になると難しくなるんですが、かいつまんで言うと、「何パターンも予想をしてみて、その中の平均をとってみよう」というものです。言い方が悪いかもしれませんが、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるみたいな感じです。

まずはこれまでの予測例。黒い線が実際に台風の中心が進んでいったルートです。赤が1日後、オレンジが2日後…といった感じで青が5日後にどこへ進んでいるかアンサンブル予報した線ですね。

これを見ると、黄色の線の3日後くらいまではまあまあの精度で予測できているかなという印象ですが、緑の線の4日後あたりで、南北のズレが大きくなっています。

(画像は気象庁資料より)

一方、こちらが改善後の例です。上の図と比べると、実際のルートに近い予測の線が多くなっているのがわかりますよね。南北へのズレが小さくなっています。台風はいざ近づいてきた時の雨風の強まりが強烈ですから、進路予報は極めて重要です。今回の改良で、3日目以降の精度が約10%向上したとのことなので、今年の台風シーズンでその成果を発揮してもらいたいですね。

雨の動画もより当たるようになります


(画像は気象庁資料より)

私が普段アップしている雨の予想に関しても、雨雲の位置や雨の強さをより精度よく予測できるようになったそうです。上の図は2年前の2015年9月に関東や東北で豪雨をもたらした際の事例です。
左が実際に観測された雨雲の様子です。右が従来の予測の図なので、比べると結構差が大きいんですが、真ん中の改善後の予測は観測に近い表示となっていますよね。

予測は絶対ではないですから、その分私たち伝える側も、どうしてもぼやかしたりあいまいにした表現を使わざるを得ません。ですが予測精度が上がれば上がるほど、ピンポイントで危ない場所に警戒を呼び掛けることができます。災害から身を守るために、技術の向上は必須となりますね。

あす12日はおだやか


最後にあす12日の天気の移り変わりです。多少雲が出る程度で、台風も近付かず、雨の降るところもなさそうです。おだやかな天気になりそうですね。いつまでもこんな天気が続けば平和なんですが、そうもいかないでしょうから、精度が向上したデータをフル活用して、今後も情報発信に努めていこうと思います!